担当:椎原正
令和2年9月20日
前日のGoogleマイマップから浸水被害確実な被災産科診療所とご面談。
事務長は、7月の「なりわい再生支援補助金」の説明会に参加したが、自院は対象外だと思い、災害復旧費補助金の説明会は出ていないとのこと。
当法人が医療政策課と事務長をつなぐ。事務長が10分ぐらい県担当者に質問され、申請対象であることを確認。7月31日までに事前協議をしていないが県では申請を受理してくれる様子。
必要書類等を説明。県担当者を伝え、詳細が分からなければ、県担当者か当法人に電話する様にアドバイス。当法人の災害復興支援は完全に無償であることをお伝えした。不完全でも診療所名など必要事項を記載し、資料を添付して提出だけするようアドバイス。
説明会に参加されなかったので、県担当者は協議書提出医療機関30件の中に被災産科診療所が漏れていることを認識していなかった。
熊本県の熊本日日新聞にも掲載されるような状況でありながら、県の医療政策課が人吉市の被災医療機関情報を十分に把握していなかった。
被災された循環器科・内科様は復旧断念で8月末廃止届提出済み。被災眼科医院様は、当法人の支援不要。
被災診療所(病院・介護施設は除く)17件全て訪問したが、既に復旧している診療所も多かった。
今回の災害は、洪水で損害保険の支払い対象となっており、損害保険金と自然災害により被災した医療施設等に係る災害復旧費補助金で、十分に復旧できることを確認。地震の場合、診療所は事業所扱いとなり地震保険に加入できない。
しかし、水災害の場合、普通の火災保険の水災害で損害が補填されるため、特殊な場合を除き復旧が比較的簡単にできることを再確認できた。
念のため、被災医療機関でありながら当法人の訪問が漏れていたり、その医療機関から問い合わせがあった場合にパンフレットをお渡しいただくよう3部受け取っていただいた。
担当:椎原正
令和2年9月18日
寄付受け入れの意思確認もできず、寄付金振込先口座も分からないため寄付は事実上拒否されたと判断。
事前作成リストに基づき個別に診療所を訪問。
DM送付後の電話対応もいただけた被災産科診療所を最初の訪問先とした。
人吉市周辺で出産のできるクリニックは、2つの被災産科診療所のみであるとの事前情報は把握。
熊本日日新聞8月16日号のネット情報で、分娩数は違っているものの、熊本県球磨地区の分娩を独立行政法人人吉医療センターと3か所で担っている実情を把握。
医療機能情報からすると1つの被災産科診療所では420の分娩、もう1つの被災産科診療所では120の分娩であると判断した。
被災産科診療所の総務部長様と面談。
災害復旧費補助金の申請をするかしないか迷っている。この場所は、再度豪雨になった場合、浸水することが分かっている。
しかし、同補助金は同一の場所で同一規模の普及をする場合にしか適応されない。診療所としては、高台への移転を検討している。当法人にこれからも情報提供させてほしい、また、相談があれば無償で受ける旨提案。総務部長のメールアドレスと携帯電話番号受領。
その他診療所も数軒訪問。木曜午後休診の診療所があり、データを見直して再訪問することとする。
市内を動くうち、被災地は市内の西側(東側は山に近い)および、球磨川の北側に集中していると実感。Googleマイマップに市内診療所エクセルデータを落とし込み。
洪水ハザードマップと見比べ、被災診療所は17軒であることを割り出した。県の発表では、災害復旧費補助金の事前協議医療機関数は30件とのことであるが、病院・介護施設が約半数であると推定される。
ハザードぎりぎりの診療所を実際に訪問したり、電話したりして、上記件数であることがほぼ間違いないと絞り込めた。
担当:椎原正
令和2年9月17日
熊本県は、被災医療機関の情報は公開していない。診療ができるが診療制限のある診療所を県のサイトに掲載している。中には、患者が押し掛けると診きれなくなるので、「かかりつけの患者」のみしか診られないという医療機関も診療制限医療機関として掲載している。
当法人としては、保険医療機関の指定を受けていながら、かかりつけの患者しか診療しないというのは健康保険法、医師法等に違反していることになると考える。
熊本県医療政策課が違法状態を容認し、復旧が必要で診療を一部制限する医療機関と同等に情報発信することは県の裁量を越えて医療機関の普及を阻害するのではないかと質問。
当法人は定款上公益目的の事業として激甚災害時診療所復興委員会を設置し、被災診療所の情報が必要な旨伝える。
情報公開手続きを取らなければ、情報公開できないというのであれば、必要手続きを取ることを説明。
当法人は、情報公開請求部署を訪問し、災害復興費補助金の協議書を提出された一覧の情報公開手続きを取った。医療政策課の担当者を呼んでくれ、請求の仕方について助言をしていただいた。
概ね、当財団の活動に前向きにご対応いただく。7月の説明会だけでは不十分と思われ、表向き一切の発表報道は無かったが、8月9日、10日の災害復旧費補助金の説明会にも同行され、「なりわい再生支援補助金」の説明もされた。
人吉商工会議所や中小企業大学校人吉校にも受付窓口へ医療機関の相談があまりないことを心配されていた。
窓口に当財団のパンフレットを置いても良いとの申し出を頂いたが、配布予定の枚数しか持参しなかったため、激甚災害時診療所復興委員会に持ち帰り相談とした。
県の医療政策課、災害対策本部、熊本県中小企業診断士協会、日本医師会等に問い合わせたが、当団体の実態を把握することができなかった。
人吉医師会災害対策本部長から、当財団の支援の申し出につき一任されたが、判断が付かないというのが実情。
面談の結果、趣旨は伝わるものの、せめて日本医師会ときちんとパイプを作って活動してもらわなければ、地方の医師会では判断が付かないため、日本医師会を訪問することを勧められる。
担当:椎原正
令和2年9月11日
当法人は、7月7日以降、熊本県医療政策課に人吉市の診療所被災情報のヒアリングを行ってきました。
既に公表されているとおり30軒の医療施設等が被災し、「被災した医療施設等に係る災害復旧費補助金の活用意向の調査」で災害復旧費補助金の申請をする見込みです。
また、商工観光労働部商工振興金融課は、医療施設等も申請できる「なりわい再建支援補助金」についても、人吉市球磨地域振興局の会議室で8月9日、10日の19時から密を避けて分散開催されました。
当法人としては、9月24日までに申請しなければならない「災害復旧費補助金」の申請の支援を行いたいと考えております。
火災保険の契約状況などにより、建物の修繕もしくは建て替えが必要な場合の申請の仕方が変わってきます。
店舗休業保険という、診療所が水害により全く使え無くなった場合や、一部の診療しかできない場合に、診療報酬の粗利部分を保証してくれる火災保険に適切に入っていれば、収入も保証されます。
しかし、診療所が適切にこの火災保険を契約している確率は、当法人の調査では10%程度です。
火災保険を適切に契約していなかったり、収入が途絶えたり、著しく減っていたりする場合、復旧は一刻を争う状況になります。
日中に患者さんの診療や処方を優先し、在宅医療を担っている医療機関も多いものと推察されます。
その中で、不慣れな申請書を施設管理医師(院長)みずから作成するのは困難を極めます。
ただし、熊本県医療政策課では、「行政書士による申請か本人申請(施設医師自らの申請)」しか受け付けないという原則論を持ち出しました。
激甚災害で苦難を強いられ、新型コロナウイルス感染対策と場合により激甚災害による二重債務問題があるかもしれない中、医療機関に負担を強いる姿勢を示しました。
当法人も、様々な活動を1都1道13県で展開する中、このような復興支援を妨げる発言を始めて受けました。
9月16日、熊本県医療政策課および商工観光労働部商工振興金融課のご担当者様と面談することになりました。
少しでも早く、補助金が被災医療機関に届くように協議する計画で、おります。
現地入りする担当者はPCR検査を受け、「陰性」の診断書を持って被災地も訪問する計画です。